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ひかりのガーデン

ひかりの家族のWeb Magazine

巨人

20131206_bluewave2

私の持論。
なので気に障る方も多いでしょう。
それでも書きましょう。それでも読んでいただけるのであれば。
感謝。

昔はフイルムで写真を現像という時間を経て
ようやく仕上がっていた写真。
今では撮ってすぐに観れるようになった。

銀塩時代(フイルム時代)は、
一枚の写真に命を懸けるくらいの想いで、
シャッターを押したに違いないのです。
それが作品となり人々の共感を得る。
そんな時代がすたれようとしている。
これも時代の流れか…と少し嘆く自分がいる。
もう少し早く生まれていれば、この経験ももっと
たくさんできたであろう、懐かしき良き時代。

勘違いしないで欲しいのは、
技術が進歩したからデジタル化が悪い、と思ってないことである。

ただ、
便利になり、カメラが多くの人に普及したことは喜ばしい。
ただ、
ここからは少し専門的になるが、超高感度と低感度の
メリット/デメリットがあることを多くの人が知らずに
使っていることが悔やまれる。写真家の多くは、
それを気にしたりする人も中にはいるだろう。
付け加えるなら私は低感度派。

天の川を、星々を、数十秒で撮れるようになった時代である。
便利だ。しかし宇宙ってものはそんな短い時を経て出来上がったものではない。

見る人は美しも輝く銀河に浪漫を感じるだろう。
私なら低感度で数分掛けて撮影する。
それこそ、畏怖の念を抱き、美しい姿を表すまでの
時間を大切にする。

「なぜ?」って思うだろう。
理由なんてない。ただ畏れているからに過ぎない。

カメラは人の目には「貯め込むことの出来ない光」を撮る。
これは人と機会(カメラ)の違い。

私が言いたいのは、美しさの違いである。
これが超高感度と低感度のメリットとデメリット。
超高感度は短い時間で宙(そら)を撮ることが出来る代わりに
画質が荒くなる。
低感度は労力と時間を引き換えに美しい姿を取り込む。
写真をビルに貼るほど大きく引き伸ばす。
そうすればその時違いがハッキリと出て来る。
小さい写真でも良く見れば違いはわかる。

なんせ相手は宇宙だ。
少しは敬意を払いなさい。
私たちは所詮チリから生まれた小さな生き物に過ぎないのだから

私から言わせてもらえば、天の川ほど時間をかけて
育ったものはない。もちろん宇宙はそういうもので満ち溢れている。
それをたったの数十秒で写しこむ。
加工し、キレイでしょ、と思ってもらう。
もちろんアートというのであれば、全然構わない。
しかし、夜空はダークグレーだ。
青い夜空なんてものは存在しない。

卑怯だ。宇宙に対しての冒涜だ。

せめて時間をかけて美しいものを撮ってあげよう…
と思うのが私たち「塵」のもつ情ではないのだろうか。
人間なんて所詮、宇宙のかけらに過ぎないのに…

銀塩の復活は、いつでも大歓迎!
待ってるぜ、銀塩
待っててな、巨人


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