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ひかりのガーデン

ひかりの家族のWeb Magazine

真夏のオリオン座

20070815_SummerOrion

実家に帰省した。

不定期に帰るので両親も驚いてるのだろうけど、そんな表情は見せない。「あっ、帰ってたの?」という感じで。小さい頃から何一つ変わっていない親の対応。年に1度、いや帰らない年だってあるっていうのに(涙)

“元気にしてるんだよ” という証を見せるのと親戚周りのご挨拶を兼ねてるために帰ってるのだけれどもこれは親孝行にあたるのだろうか?と自問自答してしまう。けれども一番の理由は他にもあったりする。田舎の空気は奇麗だから星も奇麗に映るだろう、そんな目的があって天気さえ良ければ、夜が近付くにつれそそくさと準備を始める。もちろん撮影の準備。

天気が良く空気も海風も懐かしい。陽が落ちて昇るまでは鼓動が高鳴る。いわゆるウハウハ♪な状態。趣味ってこいういうもんだよな、と言い聞かせ真夏の短い夜、私は「怪しい人」と化す。田舎だから人が少ないものの天体写真を撮るという人はこの地域には数少ない。というか私はそういう人を知らない。時折り、車がやってきては明るいライトを浴びせられる。向こうもそれに気付いてかUターンして引き返す。なんだかな…と思いつついろんな詮索はやめる(笑)

夏の夜空は華やかだ。何と言っても天の川が夜を飾る。そういえば今思うと、星が嫌いだなんていう人は聞いたことがない。美しいからだろうか?それとも何か癒される力を持っているからだろうか?無限とも思えるその向こうに何かを見いだそうとしているのだろうか? 私はただ好きなだけ。それでいいじゃない、なんてネ。

夜が明けようとした頃、東の空に昇るオリオン座に気がついた。そう普段は夏に見る事なんてないから撮ってやろうと思った。海の香り、街の灯り、船が動き出すぽっぽっぽっ… という船の音。全てが動き出す瞬間。真夏のオリオン座がそれを見守る。

 


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